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上田瑠偉さんのこれまでを振り返る写真集。
撮影は藤巻翔さん。
新しい道を切り拓く人、そんなイメージを個人的に抱いています。
レースでの実績、それは国内外を問わず、数々のタイトルを手にし、それでもまだ高みを目指して活動する姿は、これまでの日本のトレイルランニングシーンにはみられなかったこと。
常に先頭を走り、新しい道を切り拓いてきた上田瑠偉さんのこれまでの活動を振り返る写真集。
栄光だけでなく、挫折や迷いもこの写真集には残されています。
そのひとつひとつを見つめて撮影したのはフォトグラファーの藤巻翔さん。
かっこいいところもカッコ悪いところも含めて「上田瑠偉」を表現するには最も適した人ではないでしょうか。
すでにスターですが、ここからさらに世界で活躍するスーパースターになる可能性と、おそらくその覚悟を十分に持った彼の、これまでの記録です。
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上田瑠偉と藤巻翔の最初の出会いは2013年の「山岳耐久レース」。
「足の速い大学生がいるぞ、陸上あがりらしい」、
狭い世界だ、瑠偉の噂はメディア関係者に知られていた。
翔は、フィニッシュで逆転されてボロ泣きの瑠偉を撮ることになる、
「5位が6位になっただけなのに、そんなに悔しいのか、この選手は」
それが最初の出会い、最初のカット。
たくさんのレースに出場し、たくさんの写真を撮り撮られてゆく。
いつしか藤巻は気がつく、瑠偉の足の速さは、陸上あがりだから、だけじゃないな、
そして北アルプスの玄関口、大町の出身であることに納得する。
「そうか、山男の遺伝子か、だからか」。
欧州の急峻な山で開催される「スカイランニング」に出場するようになって、
瑠偉は最初の山をトップで上がるくらいに力をつけてくる。
先回りして、山の上でカメラを構えていると、
海外のメディアが瑠偉の順位を教えてくれる、「ルイが1番で来ているよ」と。翔は誇らしい。
この11年の軌跡をまとめようと言い出した瑠偉、応じた翔、
この上田瑠偉フォトブックにはふたりの、たくさんの山への思いが詰まっている。
・レターサイズ/A4変形(横約216mm×縦約279mm)
・96ページ
・デザイン/井口創、文/内坂庸夫
上田瑠偉 Ruy Ueda
1993年10月3日生まれ
長野県大町市出身
駅伝の名門、佐久長聖高校出身。
3年時は主将を務めたが、度重なる怪我により3年間満足に走れず、中学時代の自身の記録すら更新できずに卒業。
高校卒業後、早稲田大学に進学するも箱根駅伝は目指さず、走ることを楽しみたいという想いから陸上競技同好会に所属。
「10代最後の思い出づくり」にと出場した、東京・柴又100Kで5位入賞を果たし、
現在のスポンサーで あるコロンビアスポーツウェアにスカウトされトレイルランニングを始める。
デビュー戦となったレースでいきなり大会新記録で優勝を果たす。
続く2戦目は国内で最も権威ある大会、「日本山岳耐久レース」で6位入賞。
その後数々の大会で優勝し、記録を更新している。
上田瑠偉がトレイルランニング界の脚光を浴びるきっかけとなったのが、2014年の日本山岳耐久レース。
大会記録を18分も更新し、夢の7時間切り目前まで迫る走りで最年少優勝を果たした。
2016年には、垂直志向が高く、標高の高い山が舞台となるスカイランニングのU-23世界選手権での優勝に続き、
世界最高峰のトレイルランニングレース「UTMB」のCCC®でも準優勝となる。
2019年にはSkyrunner World Seriesにてアジア人初の年間王者に輝いた。
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